ねこちゃんの予防ってどうするの? その2(寄生虫)
ノミ・マダニ、虫下し、フィラリア症について
まず、ノミ・マダニ・フィラリア症予防には予防期間があります。
ノミ;3-12月
マダニ;通年
フィラリア症;6-12月
これらの期間に合わせて予防を行っていきます。
駆除薬の違いはこちら↓
基本的には塗布薬をメインに使用しています。
ネコちゃんは薬を飲ませるのが大変ですから。。。。
最近ではオールインワンが多く、一回の塗布で複数の効果を得ることができます。
さて、どれを使えばよいのか?
完全室内飼いのネコちゃん
月1回のノミ駆除薬の使用をお勧めしています。
期間は、ノミの生息期間に合わせて3-12月。
理由:年に10頭ほど、外に出ていないのにノミが寄生してるネコちゃんを診察します。おそらく飼い主さんの衣服に付着して持って帰ってきてしまっていると考えています。外に出なくても定期的な予防は必要だと感じています
外に出るネコちゃん
月1回でマダニまで駆除できる駆除薬の使用をお勧めしています。
印西市はマダニが多いですから、マダニの生息期間に合わせて通年使用。
さらに、定期的に条虫類の駆除も考慮します。
条虫は、猫から感染するのではなく、野外の動物を捕食することで感染します
多くの条虫は病原性は高くないものの、大量寄生で消化管運動を阻害することもあります
公衆衛生の観点からも定期的な駆除が必要です
〇フィラリア症の予防
フィラリア症の予防期間は、ノミまたはマダニの活動期間と一致しています
あまり難しく考えずにオールインワンを使用すれば良いと思います
〇毎月付けるのが難しい・面倒な場合
3ヶ月に一度の塗布で駆除ができる薬があります。
一度塗布すると、3カ月間効果がみられますので、年4回の処置でOKです。
他の薬と同様、首から肩あたりに薬を塗布するだけです。
https://www.bravopets.jp/owner/cat/item/
〇フロントラインはどうなの?
当院ではフロントラインの取り扱いを中止しました。
理由はいくつかありますが、効果発現が遅いこと、外部寄生虫のみの駆除でお腹の虫下しが出来ない事、法改正があり病院以外でも安価に入手できるようになったこと、などの理由から当院では取り扱いを中止しました。
ただし、猫ハジラミの治療に使用することはあります。
寄生虫疾患は、地域差が大きい病気です。
それぞれの地域に合わせて使用するようにしましょう。